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車両
2014.10.18更新
更新しました。
60系 - 堺筋線
60系/199-.--.---柴島 60系冷房改造車/199-.--.---柴島
概要

冷房改造前 <拡大可> 大阪市交通局60系車両は、1969(昭和44)年12月6日の堺筋線開業用に製造された車両である。堺筋線は阪急電鉄との相互直通運転のため、大阪市営地下鉄初の直流1500V架空線方式を採用し、60系にはパンタグラフを搭載している。

 60系は、1969(昭和44)年の堺筋線開業にあわせて5両編成18本90両が製造された。堺筋線は開業と同時に阪急電鉄千里線・京都本線(高槻市〜淡路間)と相互直通運転をするため、「相互直通車両に関する協定」を満足させる地下鉄車両として設計された。基本的には30系と同じ性能であり、30系の架空線式車両とも言え、車番の付け方なども30系に準じている。当時としては珍しいデザインが話題を呼び、1970(昭和45)年8月には当時の最優秀通勤車両として鉄道友の会からローレル賞を受賞している。

 登場当初は5両編成で、最大8両編成となることを想定して製造された。しかし、1979(昭和54)年の6両編成化・1993(平成5)年の8両編成化の際には、中間車の新造を一切行わず、一部編成を分解して車種変更・車番変更を行うなどして組み込むものであった。

 非冷房であったことなどが原因で乗客不評であった60系は、第01編成から一部の編成で冷房化改造を行ってきたが、阪急車より見劣りするとの声が大きかった事もあり、冷房車である新型車両66系を投入し、冷房化改造されなかった第04・06・07・14編成を廃車した。これで60系廃車は一時ストップしたが、60系冷房化改造車置換えを目的とした66系後期車の6・7次車となる第13〜17編成が2002(平成14)年より登場。再び60系の廃車が始まり、2003(平成15)年11月7日の第02編成の営業運転をもって姿を消し、60系は形式消滅した。
外観

60系前頭部 <拡大可> 車体は、30系での採用に成功したアルミを採用し、さらに軽量化を図ったものである。車体長は30系より長い18.2mで、阪急車に合わせて片側3扉を採用しているが、その寸法は若干異なっている。

 車体側面は30系に準じている。登場時は路線カラーの表示がされておらず、側面帯もなかったので、側面の扉横に各車両2ヶ所ずつ地下鉄マーク(高速電気軌道標識)が設置されていた。これは路線カラー表示開始時に取り外されている。また冷房改造車には、側面行先表示装置が設置されている。

 車体前頭部は30系と同様の切妻構造である。窓を上部までとし、その中に方向幕・尾灯を納めた斬新なデザインは、その後登場する鉄道車両に大きな影響を及ぼした。このデザインが話題を呼び、60系はローレル賞を受賞している。中央に貫通口を配し、そこに車号プレートが設置されている。前照灯は中央上部に、尾灯は2灯式で上部窓内に納められている。また阪急線内では踏切を通過することから、それに警戒して腰部はアルミ板補強がされている。その部分は臙脂(エンジ)色に塗装されたアルマイト加工板が取り付けられ、このことから「頬紅顔」などと呼ばれていた。しかし、その後の路線カラー表示開始により、その部分は堺筋線の路線カラーとなった茶色に着色され、「頬紅顔と呼ばれることはなくなった。
車内

座席(非冷房車) <拡大可> 車内は30系に準じている。60系には大阪市初の暖房装置が設置され、登場当初の座席は初期の30系と同じく強化プラスチック基板とレザー張りであった。しかし不評であったため、後にモケット張りに変更されている。モケットの表地は臙脂(エンジ)色である。また第14編成では、セパレータの座席が試験採用されたが、こちらも後にモケット張りに変更されている。貫通扉は30系と同じく、簡易運転台がある部分のみ設置された。

 冷房改造では、座席モケットが張り替えられ、表地が区分柄入りの茶色になったほか、化粧板や床敷物なども変更された。扉は30系と同じく窓が小さいものであったが、冷房改造された編成のみ、扉の腐食から窓の大きいものに更新された。
台車

 台車は、軸箱支持装置に上下2枚の水平板バネを使用したS形ミンデン式で、台車形式はMS-60で、M車はFS-373、T車はFS-073である。大阪市営地下鉄初となる空気バネ台車となった。

旧帯 <拡大可> 帯は、30系では冷房改造の際に新帯へ張り替えられたが、60系の冷房改造では新帯への張替えが行われず、廃車まで旧帯であった。
増結

6両編成化
 1979(昭和54)年3月4日のダイヤ改正に備え、乗り入れ車両の阪急3300系が6両編成化したのに合わせ、60系についても順次6両編成化を行った。その際は中間車新造は一切行わず、第16〜18編成を分解して車番変更・車種変更を行った上で、第01〜15編成にそれぞれ組み込まれた。

8両編成化
 1993(平成5)年3月4日の天下茶屋延伸開業後、乗り入れの阪急車の8両編成化に合わせ、60系・66系についても順次8両編成化を行った。60系の8両編成化は、以前の6両編成化と同じく中間車新造は一切行わず、第08〜10・13・15編成を分解して車番変更・車種変更を行った上でし、第01〜04・06・07・11・12・14編成にそれぞれ組み込まれた。その際、余剰となった車両は廃車された。
改造

保安ブレーキの取付変更 【1973(昭和48)年〜1975(昭和50)年】
 1973(昭和48)年から1975(昭和50)年にかけ、全車を対象に施された。

集電装置の変更 【1975(昭和50)年〜1992(平成4)年】
 登場当初の60系は大型のパンタグラフのPT-4210-A-Mが搭載されていたが、1975(昭和50)年に第10編成が下枠交差型パンタグラフのPT-4817-A-Mに変更された。他の編成も順次変更され、1992(平成4)年に全車が下枠交差型パンタグラフとなった。

冷房化・リニューアル改造 【1990(平成2)年〜1992(平成4)年】
非冷房車に取り付けられた白地黒文字の方向幕 <拡大可> 阪急車は早くから冷房100%を達成していたが、大阪市の60系は非冷房であったためにかなりの不評であった。そのため、60系の冷房化改造は新30系よりも早い1990(平成2)年から実施され、新30系同様のローリーファンが回転して冷風を送る方式を採用した。最初に改造された01編成は冷房化改造しただけで、化粧板も座席も従来のままであったが、以後に改造された編成は座席の張替え・化粧板の張替えも同時施工した。なおこの改造は、第01〜03・11・12編成のみ行い、第04・06・07・14編成は冷房車である新型車66系の投入により廃車された。冷房化改造済の編成には黒地白文字の幕が、非冷房化改造の編成には白地黒文字の幕が取り付けられた。また、60系については30系の冷房改造とは異なり帯の更新は無く、帯の更新はしなかった。
保存車両

 6014号車が解体保留車となり、森之宮検車場にて保存されている。2008(平成20)年3月23日に行われた「なつかし車両まつりin森之宮」で初めて一般公開され、2013(平成23)年には原型に近づくように復元工事が行われた。東吹田検車場から森之宮検車場へ搬入する際、一度阪急正雀車庫に回送されてから行われた。

6014号車

6014号車の復元工事後
方向幕

 以前の幕順は不明なので記載しない。
非冷房車
英語表記追加
非冷房車
天下茶屋延伸開業
非冷房車
相川追加
1 茨木市
IBARAKI-SHI
茨木市
IBARAKI-SHI
茨木市
IBARAKI-SHI
2 淡路
AWAJI
淡路
AWAJI
淡路
AWAJI
3 正雀
SHOJAKU
正雀
SHOJAKU
正雀
SHOJAKU
4 高槻市
TAKATSUKI-SHI
高槻市
TAKATSUKI-SHI
高槻市
TAKATSUKI-SHI
5 北千里
KITA-SENRI
北千里
KITA-SENRI
北千里
KITA-SENRI
6 動物園前
DOBUTSUEN-MAE
動物園前
DOBUTSUEN-MAE
動物園前
DOBUTSUEN-MAE
7 天神橋筋六
TENJIMBASHISUJI 6-CHOME
天下茶屋
TENGACHAYA
天下茶屋
TENGACHAYA
8 天神橋筋六
TENJIMBASHISUJI 6-CHOME
天神橋筋六
TENJIMBASHISUJI 6-CHOME
9 相川
AIKAWA
10 回送
OUT OF SERVICE
回送
OUT OF SERVICE
回送
OUT OF SERVICE
11 試運転
OUT OF SERVICE
試運転
OUT OF SERVICE
試運転
OUT OF SERVICE
12 臨時
EXTRA
臨時
EXTRA
臨時
EXTRA


冷房改造車
英語表記追加
冷房改造車
天下茶屋延伸開業
相川追加
-形式消滅時-
1
2 茨木市
IBARAKI-SHI
茨木市
IBARAKI-SHI
茨木市
IBARAKI-SHI
3 淡路
AWAJI
淡路
AWAJI
淡路
AWAJI
4 正雀
SHOJAKU
正雀
SHOJAKU
正雀
SHOJAKU
5 高槻市
TAKATSUKI-SHI
高槻市
TAKATSUKI-SHI
高槻市
TAKATSUKI-SHI
6 北千里
KITA-SENRI
北千里
KITA-SENRI
北千里
KITA-SENRI
7 動物園前
DOBUTSUEN-MAE
動物園前
DOBUTSUEN-MAE
動物園前
DOBUTSUEN-MAE
8 天神橋筋六
TENJIMBASHISUJI 6-COHME
天下茶屋
TENGACHAYA
天下茶屋
TENGACHAYA
9 天神橋筋六
TENJIMBASHISUJI 6-CHOME
天神橋筋六
TENJIMBASHISUJI 6-CHOME
10 相川
AIKAWA
11
12
13 回送
OUT OF SERVICE
回送
OUT OF SERVICE
回送
OUT OF SERVICE
14 試運転
OUT OF SERVICE
試運転
OUT OF SERVICE
試運転
OUT OF SERVICE
15 臨時
EXTRA
臨時
EXTRA
臨時
EXTRA
主要諸元表(最終)
形式 6000 6100 6200 6300 6600 6700 6400 6500
車種 M1c M2p M1a M2e' T' T M1 M2ec
車体構造 アルミ アルミ アルミ アルミ アルミ アルミ アルミ アルミ
自重〔t〕 33.5 30.5
01〜03
31.5
11・12
33.5
01〜03
32.5
11・12
30.5 24.5 25.5 32.5 31.5
定員(座席定員)〔人〕 140(49)
01・02
140
(52)
03・11・12
150(57)
01・02・03
140
(49)
11・12
140(49)
01・02・03
150
(57)
11・12
150(57)
01・02
150
(60)
03・11・12
150(57)
01・02
150
(60)
03・11・12
140(49)
01・02
140
(52)
03
150
(60)
11・12
150(57)
01・02
150
(60)
03・11・12
140(49)
01・02
140
(52)
03・11・12
車体長〔mm〕 18,900 18,900 18,900 18,900 18,900 18,900 18,900 18,900
車体幅〔mm〕 2,840 2,820
01・02・03
2,840
11・12
2,840
01・02・03
2,820
11・12
2,820 2,820 2,840
01・02・03
2,820
11・12
2,820 2,840
車体高〔mm〕 4,150 4,045 4,150 4,045 4,045 4,045 4,150 4,450
制御方式 抵抗制御
制御装置 MMC-HTB-20F <日立>
主電動機
●:120kw 4個/両
駆動方式
●:WN平行カルダン駆動
  歯車比 98:17
連結装置
●:東吹田型密着
○:半永久
補助電源装置
●:SVH-100-470B
○:SVH-12.5-400A-M
またはSVH-12.5-442A-M
集電装置
◇:PT-4817-A-M
  下枠交差型パンタグラフ
制動装置 OEC-1 全電気指令式電磁直通空気制動
(保安ブレーキ付)
台車形式 MS-60
営業最高速度 市交線内:70km/h 阪急線内:110km/h
加速度 市交線内:2.8km/h/s 阪急線内:2.8km/h/s
減速度 3.5km/h/s(常用最大) 4.0km/h/s(非常)
集電方式/電圧 架空線 / 直流1500V
走行路線 大阪市交通局堺筋線(天神橋筋六丁目〜天下茶屋)
阪急電鉄千里線(北千里〜天神橋筋六丁目)
阪急電鉄京都本線(淡路〜高槻市)
最終配置 東吹田検車場
車両履歴表 ※( )内は竣工日から除く
5両編成時代(登場時)
編成表
〔←天下茶屋 天神橋筋六丁目→〕
6000 - 6300 = 6600 - 6400 - 6500
M1c - M'2e = T' - M1 - M2ec
竣工日 製造所
6001-6301=6601-6401-6501 1969.10.04 川車
6002-6302=6602-6402-6502 1969.10.01 川車
6003-6303=6603-6403-6503 1969.10.01 川車
6004-6304=6604-6404-6504 1969.10.02 日車
6005-6305=6605-6405-6505 1969.10.03 日車
6006-6306=6606-6406-6506 1969.10.29 日車
6007-6307=6607-6407-6507 1969.11.10 日車
6008-6308=6608-6408-6508 1969.11.24 日車
6009-6309=6609-6409-6509 1969.10.03 汽車
6010-6310=6610-6410-6510 1969.10.11 汽車
6011-6311=6611-6411-6511 1969.10.29 汽車
6012-6312=6612-6412-6512 1969.11.04 汽車
6013-6313=6613-6413-6513 1969.11.21 汽車
6014-6314=6614-6414-6514 1969.11.26 汽車
6015-6315=6615-6415-6515 1969.10.04 日立
6016-6316=6616-6416-6516 1969.10.02 日立
6017-6317=6617-6417-6517 1969.10.20 日立
6018-6318=6618-6418-6518 1969.10.21 日立
6両編成時代
黄色 = 8両編成化の際、他編成へ組み込み。廃車日から除く

編成表
〔←天下茶屋 天神橋筋六丁目→〕
6000 - 6300 = 6600 - 6700 - 6400 - 6500
M1c - M2p = T' - T - M1 - M2ec
6両編成化による増結用
車番・車種変更
(6700形)
冷房化改造 廃車
6001-6301=6601-6701-6401-6501 6016→6701 1990.06.14
6002-6302=6602-6702-6402-6502 6017→6702 1992.08.07
6003-6303=6603-6703-6403-6503 6018→6703 1991.06.20
6004-6304=6604-6704-6404-6504 6316→6704
6005-6305=6605-6705-6405-6505 6317→6705 1992.03.26
6006-6306=6606-6706-6406-6506 6318→6706
6007-6307=6607-6707-6407-6507 6616→6707
6008-6308=6608-6708-6408-6508 6617→6708 1993.07.22
6009-6309=6609-6709-6409-6509 6618→6709 1993.05.27
6010-6310=6610-6710-6410-6510 6416→6710 1993.05.25
6011-6311=6611-6711-6411-6511 6417→6711 1992.01.09
6012-6312=6612-6712-6412-6512 6418→6712 1992.06.05
6013-6313=6613-6713-6413-6513 6516→6713 1993.05.25
6014-6314=6614-6714-6414-6514 6517→6714
6015-6315=6615-6715-6415-6515 6518→6715 1993.06.07
8両編成時代
編成表
〔←天下茶屋 天神橋筋六丁目→〕
8両編成化による増結 客室改良 廃車
車番変更 竣工日
6100形 6200形
6001-6101-6201-6301=6601-6701-6401-6501 6309→6101 6009→6201 1993.10.19 1995.06.07 2003.03.29
6002-6102-6202-6302=6602-6702-6402-6502 6313→6102 6013→6202 1993.09.08 2003.11.08
6003-6103-6203-6303=6603-6703-6403-6503 6310→6103 6010→6203 1993.10.26 2003.10.10
6004-6104-6204-6304=6604-6704-6404-6504 6315→6104 6015→6204 1993.07.20 1994.06.07
6006-6106-6206-6306=6606-6706-6406-6506 6308→6106 6008→6206 1993.08.18 1995.03.31
6007-6107-6207-6307=6607-6707-6407-6507 6515→6107 6415→6207 1993.07.26 1994.06.28
6011-6111-6211-6311=6611-6711-6411-6511 6510→6111 6410→6211 1993.11.04 2002.09.09
6012-6112-6212-6312=6612-6712-6412-6512 6513→6112 6413→6212 1993.09.27 2003.03.29
6014-6114-6214-6314=6614-6714-6414-6514 6509→6114 6409→6214 1993.08.24 1994.10.18
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