20系30番台/2004.07.23-大日
大阪市交通局20系30番台車両は、1984(昭和59)年12月24日から中央線で営業を開始した20系車両の谷町線用として登場した。20系は近鉄東大阪線との相互直通運転のため抑速ブレーキが必要となるが、谷町線では必要ない。それを区別するために谷町線用20系には30番台がつけられた。ただし20系30番台も抑速機能を持っており、結線変更などの改造を施すことで使用可能である。
20系30番台の谷町線投入前、乗務員の習熟運転を目的に中央線で営業運転を行っていた第05編成が谷町線へ貸し出し、試運転を行ったことがある。
20系30番台は全車が1989(平成元)年登場のため、旧型警笛の装備はなく電子警報装置であり、方向幕についても登場時から英語表記入りの方向幕であった。
2006(平成18)年度開業予定であった近鉄けいはんな線の開業準備のため、中央線車両はワンマン化・高速化改造が行われることとなった。その際、谷町線に9本・中央線に7本在籍していた20系車両を全編成中央線に集中させることとなった。2004(平成16)年から転属を開始、2004(平成16)年6月8日に第35編成が最初に転属した。以後も順次中央線へ転属し、2006(平成18)年4月6日に最後の第31編成の転属回送が運行され、20系30番台は谷町線から姿を消した。
転属後はVVVF素子がGTOからIGBTへ変更、抑速ブレーキが使用可能となった。車番重複がないため車番変更はないが、性能が20系0番台と同じとなるので、実質的に20系30番台は20系0番台に編入されたことになり、20系30番台は形式消滅した。
2004(平成16)年より20系30番台第31~39編成の中央線転属が行われた。これは近鉄けいはんな線開業に伴うもので、20系と比べ24系は車体重量が約1t重く高速走行による制御装置・主電動機の負担が大きくなってしまうこと、また20系の制御装置更新時期が近づいており、同時に更新改造を行うことが合理的であるという判断から、谷町線の20系30番台9本と24系第05~11・51・52編成の9本を配置変更することとなった。2004(平成16)年6月8日の第35編成回送から始まり、2006(平成18)年4月6日の第31編成回送で20系30番台が谷町線から姿を消した。また20系30番台は中央線転属改造により20系0番台へ編入されるため20系30番台は形式消滅したこととなった。車番重複が発生しないため車番変更は行われていない。
20系30番台については、登場時より新規追加・削除は行われなかった。
登場時-形式消滅時- | |
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1 | |
2 | 大日DAINICHI |
3 | 八尾南YAOMINAMI |
4 | 守口MORIGUCHI |
5 | 文の里FUMINOSATO |
6 | 都島MIYAKOJIMA |
7 | 喜連瓜破KIRE-URIWARI |
8 | 長原NAGAHARA |
9 | |
10 | |
11 | |
12 | |
13 | 回送OUT OF SERVICE |
14 | 試運転OUT OF SERVICE |
15 | 臨時EXTRA |
形式 | 2600 | 2100 | 2800 | 2300 | 2200 | 2900 | ||||||
車種 | Tec1 | Mb1' | T' | Mb2 | Ma2 | Tec2 | ||||||
車体構造 | アルミ | アルミ | アルミ | アルミ | アルミ | アルミ | ||||||
自重〔t〕 | 31.0 | 35.0 | 23.5 | 35.0 | 35.0 | 31.0 | ||||||
定員(座席定員)〔人〕 | 130(39) | 140(45) | 140(45) | 140(45) | 140(45) | 130(39) | ||||||
車体長〔mm〕 | 18,900 | 18,700 | 18,700 | 18,700 | 18,700 | 18,900 | ||||||
車体幅〔mm〕 | 2,890 | 2,880 | 2,880 | 2,880 | 2,880 | 2,890 | ||||||
車体高〔mm〕 | 3,745 | 3,745 | 3,745 | 3,745 | 3,745 | 3,745 | ||||||
制御方式 | GTO素子VVVFインバータ制御 | |||||||||||
制御装置 | ● | ● | ● | |||||||||
BS-1408-B <東芝GTO> VF-HR-103 <日立GTO> SIV-V564-M-1 <三菱GTO> | ||||||||||||
主電動機 ●:SEA-309(東芝) ○:HS-34529-02RB(日立) ▲:MB-5012-A(三菱) 140kw 4個/両 | ● 34~36 ○ 37~39 ▲ 31~33 | ● 34~36 ○ 37~39 ▲ 31~33 | ● 34~36 ○ 37~39 ▲ 31~33 | |||||||||
駆動方式 ●:WN駆動 歯車比 99:16 | ● | ● | ● | ● | ||||||||
連結装置 ●:森之宮型密着 ○:半永久 | ● | ○ | ○ | ● | ● | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● |
電動発電機 ●:TDK3331-A | ● | ● | ||||||||||
空気圧縮機 ●:C-2000L | ● | ● | ||||||||||
集電装置 ▼:TC-14A 第三軌条上面接触式 | ▼ | ▼ | ▼ | ▼ | ▼ | ▼ | ||||||
制動装置 | OEC-3 電気指令式電磁直通空気ブレーキ (回生ブレーキ・保安ブレーキ・応荷重装置付) | |||||||||||
台車形式 | DS-20(FS-386A) | |||||||||||
最高速度 | 70km/h | |||||||||||
加速度 | 2.5km/h/s | |||||||||||
減速度 | 3.5km/h/s(常用最大) 4.5km/h/s(非常) | |||||||||||
集電方式 / 電圧 | 第三軌条集電方式 / 直流750V | |||||||||||
走行路線 | 大阪市高速電気軌道谷町線(大日~八尾南) | |||||||||||
最終配置 | 大日検車場 |
【制御装置メーカー】
東芝GTO : 31~33
日立GTO : 37~39
三菱GTO : 34~36
※( )内は竣工日から除く
編成表 〔←八尾南 大日→〕 | 竣工日 | 製造所 | 連結面間転落 防止装置設置 | 車椅子スペース 設 置 | 車内案内表示装置 側面方向幕設置 | 転 出 | |
日 付 | 新所属 | ||||||
2631-2131=2831-2331-2231-2931 | 1989.05.25 | 日立 | 2001.04.27 | ワンマン・高速化改造と同時 | 2006.08.02 | 中央 | |
2632-2132=2832-2332-2232-2932 | 1989.05.26 | 日立 | 2001.09.04 | ワンマン・高速化改造と同時 | 2005.10.20 | 中央 | |
2633-2133=2833-2333-2233-2933 | 1989.06.12 | 日立 | 2001.07.30 | 2001.07.30 | ワンマン・高速化改造と同時 | 2005.07.11 | 中央 |
2634-2134=2834-2334-2234-2934 | 1989.06.08 | 川重 | 2001.06.26 | 2003.09.29 | 2003.09.29 | 2004.10.22 | 中央 |
2635-2135=2835-2335-2235-2935 | 1989.06.13 | 川重 | 2001.05.09 | 2002.10.30 | 2002.10.30 | 2004.07.20 | 中央 |
2636-2136=2836-2336-2236-2936 | 1989.06.27 | 川重 | 2001.05.18 | ワンマン・高速化改造と同時 | 2006.01.16 | 中央 | |
2637-2137=2837-2337-2237-2937 | 1989.06.20 | 東急 | 2001.01.17 | ワンマン・高速化改造と同時 | 2005.05.11 | 中央 | |
2638-2138=2838-2338-2238-2938 | 1989.06.26 | 東急 | 2001.01.30 | ワンマン・高速化改造と同時 | 2005.01.24 | 中央 | |
2639-2139=2839-2339-2239-2939 | 1989.06.30 | 東急 | 2000.09.27 | 2000.09.27 | ワンマン・高速化改造と同時 | 2006.02.14 | 中央 |