100系/19--.--.---フェリーターミナル~ポートタウン東
大阪市交通局100系車両は、1981(昭和56)年3月16日のニュートラム南港ポートタウン線の開業用に製造された車両である。最終6両編成を想定した設計となっており、車号もそれを考慮している。100系の定員計算方法はバス方式となっているため、100A系の定員とは大幅な差がでている。
100系は無人運行を前提に設計された完全なATO車両である。1981(昭和56)年の南港ポートタウン線開業用として、1次車の4両編成13本52両が製造された。1986(昭和61)年には輸送力増強のため2次車となる4両編成3本12両が製造され、100系は4両編成16本の64両となる。1次車はウレタン充填のノーパンクのラジアルタイヤを採用していたが、このタイヤは乗り心地が悪く開業時より不評であったため、1982(昭和57)年から1983(昭和58)年にかけて補助車輪内臓の空気タイヤに変更された。
1993(平成5)年10月5日の17時30分、住之江公園駅において無人自動運転の列車が通常停止位置から約51m前方の車止めに衝突して停車する事故が発生した。これにより南港ポートタウン線全線で45日間にわたって運休となり、当該編成の第13編成は事故廃車となった。
南港ポートタウン線は埋立地である咲洲(南港)の臨海部を走行することから、開業時から活躍していた100系は海からの潮風が吹きつけて塩害が進み、1994(平成6)年より100系の置き換え用として100系の3次車となる100A系が登場。順次置き換えられ、1997(平成9)年12月中旬には100系1次車が消滅した。そして2002(平成14)年3月に100A系第36・37編成が投入され、100系2次車が運用を離脱し廃車。100系は姿を消した。
ニュートラム初の記念すべき車両であることから、101-06号車が緑木車両工場で保存されている。
車体は鋼製で板厚を薄くして軽量化を図っており、白色で全塗装されている。
車体側面は、中央1ヶ所に扉を設けており、側面窓は2連一部固定のものが採用されている。側面窓の上下には、路線カラーの水色の帯が巻かれている。先頭車の扉横には、ステンレス製のニュートラムのNマークが設置されている。
車体前頭部は、中央に貫通口を配した左右対称形となっている。貫通口の周囲は赤色で塗装されており、警戒色の役割を果たしている。前照灯はスカートの両側に、尾灯は腰部の両端にそれぞれ設置されている。
形式 | 101 | 100 | 102 | 105 | ||||||||
車種 | M1 | M2 | M3 | M6 | ||||||||
車体構造 | 鋼 | 鋼 | 鋼 | 鋼 | ||||||||
自重〔t〕 | 10.8 | 10.5 | 10.5 | 10.8 | ||||||||
定員(座席定員)〔人〕 | 72(22) | 75(24) | 75(24) | 72(22) | ||||||||
車体長〔mm〕 | 8,075 | 8,000 | 8,000 | 8,075 | ||||||||
車体幅〔mm〕 | 2,290 | 2,290 | 2,290 | 2,290 | ||||||||
車体高〔mm〕 | 3,150 | 3,150 | 3,150 | 3,150 | ||||||||
制御方式 | 可逆式サイリスタレオナード制御 | |||||||||||
制御装置 | ● | ● | ||||||||||
RG-705-B-M <東洋> | ||||||||||||
主電動機 ●:TDK-8820-A(東洋) 90kw 1個/両 | ● | ● | ● | ● | ||||||||
駆動方式 ●:直角駆動 歯車比41:6 | ● | ● | ● | ● | ||||||||
連結装置 ●:南港型密着 ○:半永久 | ● | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ● | ||||
補助電源装置 ●:S4314-C-M | ● | ● | ||||||||||
空気圧縮機 ●:TU-FLO500S-2 | ● | ● | ● | ● | ||||||||
集電装置 ▼:PT-64-B 側面接触式 | ▼ | ▼ | ▼ | ▼ | ||||||||
制動装置 | EU-5 電気指令式電磁直通空気ブレーキ (回生ブレーキ・保安ブレーキ付) | |||||||||||
台車形式 | スイングアーム式 | |||||||||||
最高速度 | OTS線内:55km/h 市交線内:55km/h | |||||||||||
加速度 | OTS線内:3.5km/h/s 市交線内:3.5km/h/s | |||||||||||
減速度 | 4.0km/h/s(常用最大) 5.0km/h/s(非常) | |||||||||||
集電方式 / 電圧 | 側面接触方式 / 三相交流600V | |||||||||||
走行路線 | 大阪港トランスポートシステムニュートラムテクノポート線(コスモスクエア~中ふ頭) 大阪市交通局南港ポートタウン線(中ふ頭~住之江公園) | |||||||||||
最終配置 | 南港検車場 |
編成表 〔←コスモスクエア 住之江公園→〕 | 竣工日 | 製造所 | 認可別 | 空気タイヤへ交換 | 廃 車 | 備 考 |
101-01=100-01=102-01=105-01 | 1981.01.13 | 新潟 | 鉄道事業法 | 1983.04.14 | 1995.03.31 | |
101-02=100-02=102-02=105-02 | 1981.01.13 | 新潟 | 鉄道事業法 | 1983.03.01 | 1996.02.06 | |
101-03=100-03=102-03=105-03 | 1981.01.13 | 新潟 | 鉄道事業法 | 1983.02.22 | 1996.11.07 | |
101-04=100-04=102-04=105-04 | 1981.01.13 | 新潟 | 鉄道事業法 | 1983.03.23 | 1997.12.16 | |
101-05=100-05=102-05=105-05 | 1981.01.13 | 新潟 | 鉄道事業法 | 1983.05.11 | 1996.09.11 | |
101-06=100-06=102-06=105-06 | 1981.01.13 | 新潟 | 軌道法 | 1983.03.24 | 1997.12.16 | 101-06号車は保存車両 |
101-07=100-07=102-07=105-07 | 1981.01.13 | 新潟 | 軌道法 | 1982.09.10 | 1994.12.02 | |
101-08=100-08=102-08=105-08 | 1981.01.13 | 近車 | 軌道法 | 1982.12.01 | 1995.11.29 | |
101-09=100-09=102-09=105-09 | 1981.01.13 | 近車 | 軌道法 | 1983.04.05 | 1996.10.09 | |
101-10=100-10=102-10=105-10 | 1981.01.13 | 近車 | 軌道法 | 1983.05.10 | 1997.12.16 | |
101-11=100-11=102-11=105-11 | 1981.01.13 | 近車 | 軌道法 | 1983.06.15 | 1995.10.31 | |
101-12=100-12=102-12=105-12 | 1981.01.13 | 近車 | 軌道法 | 1983.06.14 | 1995.09.28 | |
101-13=100-13=102-13=105-13 | 1981.01.13 | 近車 | 軌道法 | 1982.12.10 | 1994.09.29 | ニュートラム車止め衝突事故の当該編成 |
101-14=100-14=102-14=105-14 | 1986.03.12 | 新潟 | 鉄道事業法 | 新造時より対応 | 2001.11.17 | |
101-15=100-15=102-15=105-15 | 1986.01.30 | 新潟 | 鉄道事業法 | 新造時より対応 | 2001.03.21 | |
101-16=100-16=102-16=105-16 | 1986.02.13 | 新潟 | 軌道法 | 新造時より対応 | 2002.03.22 |