概　要

　大阪市高速電気軌道（大阪市交通局）24系車両は、1991（平成3）年から1995（平成7）年にかけて中央線に投入された新20系車両である。24系は最終8両編成を想定した設計となっており、近鉄けいはんな線への乗り入れのために抑速ブレーキを装備、近鉄線内の95km/h運転・ワンマン運転にも対応している。1991（平成3）年に第01編成が投入され、1995（平成7）年には第11編成が投入。6両編成11本の66両で投入終了となり、新20系の中では一番少ない形式となった。

　2004（平成16）年からは、近鉄けいはんな線開業に伴い24系が谷町線へ転属することとなり、6両編成7本が谷町線へ転出した。2014（平成26）年には四つ橋線から6両編成1本が中央線に転入している。四つ橋線から転入した元23系第06編成は新20系初期車で、24系では見られなかった前頭部の車号サイズが大きい編成が誕生した。

　2023（令和5）年からは、中央線への30000A系・400系投入に伴い他路線への転属が行われ、元四つ橋線編成の第56編成のみ四つ橋線へ、その他は谷町線への転属となり、2023（令和5）年11月16日の第04編成の営業運転をもって24系は姿を消し、形式消滅となった。

転　属

近鉄けいはんな線開業に伴う転出　【2004（平成16）年～2005（平成17）年】

　2004（平成16）年より24系第05～11編成の谷町線転属が行われた。これは近鉄けいはんな線開業に伴うもので、20系と比べ24系は車体重量が約1t重く高速走行による制御装置・主電動機の負担が大きくなってしまうこと、また20系の制御装置更新時期が近づいており、同時に更新改造を行うことが合理的であるという判断から、谷町線20系30番台9本と中央線24系第05～11・51・52編成の9本を配置変更することとなった。2004（平成16）年7月20日の第09編成の回送から始まり、2005（平成17）年10月28日の第05編成で終了した。転属した24系は22系に編入され、車号重複が発生することから22系50番台とした。なお抑速ブレーキは不要になるため、無効化が行われている。

20系置換えに伴う転入　【2014（平成26）年】

　四つ橋線で余剰となっていた23系1本で、20系1本を置き換えることになった。2014（平成26）年5月に大阪車輛工業へ陸送されて改造を行い、2014（平成26）年8月に行われた「保存車両特別公開in森之宮検車場」では、置換え廃車となる20系第01編成と並んで展示された。転入してきた23系第06編成は車号変更が行われ、24系第56編成となっている。

　四つ橋線で余剰となっていた23系1本で、20系1本を置き換えることになった。2014（平成26）年5月に大阪車輛工業へ陸送されて改造を行い、2014（平成26）年8月に行われた「保存車両特別公開in森之宮検車場」では、置換え廃車となる20系第01編成と並んで展示された。転入してきた23系第06編成は車号変更が行われ、24系第56編成となっている。

中央線新車投入に伴う転出　【2023（令和5）年～2024（令和6）年】

　中央線への30000A系・400系投入に伴い全編成が他路線へ転属することになった。第01～04編成は谷町線に転属して22系第51～54編成に、第56編成は四つ橋線に転属して元車号の第06編成に復帰となった。

改　造

ワンマン・高速化改造　【2005（平成17）年～2006（平成18）年】

　中央線に残留した24系車両のワンマン・高速化改造についてはについては、2005年06月08日の第02編成から行われた。これは近鉄線内のワンマン運転・95km/h運転に伴う市交24系車両のワンマン・高速化改造である。この改造では、ワンマン運転のためにワイパーの形状が変更されるなど、さまざまな改造が行われている。

【主な改造内容】

• 近鉄線内95km/h運転開始による高速化対応
• 加速度を2.5km/h/sから3.0km/h/sへ引き上げ（近鉄線内のみ）
• 近鉄線ワンマン化に伴う対応
• 足踏み式デッドマン装置増設（近鉄線内のみ動作）
• 車掌スイッチを押しボタン式に変更
• VVVF装置の高速運転対応化
• ワイパー形状の変更
• 無線機の交換
• 抑速ブレーキ1ノッチを65km/h維持から90km/h維持へ変更
• 車外スピーカーの設置
• 車内案内表示装置の設置
• 扉開閉チャイムの設置
• 非常通報装置のインターホン式への変更

中間更新改造　【2014（平成26）年～2016（平成28）年】

　製造から約20年が経過し車内設備の老朽化が目立つようになってきた。そこで、「人にやさしい市営交通」を目指すため、中間更新・リフレッシュ改造を2014（平成26）年の第03編成より開始した。車内照明LED化は全編成、内装デザイン変更は第02・04編成となっている。

【主な改造内容】

• 側面に号車表示追加
• 側面上部に帯追加
• 制御装置・制動装置などの更新
• 運転台機器の更新（計器類アナログ化など）
• 床敷物の張替え
• 座席のバケットシート化
• 座席中央部に縦手すり設置
• つり革の増設・高さ改良・優先座席部オレンジ色化
• 乗降口部床敷物に黄色ライン追加
• 扉開閉予告灯設置
• 開扉時の盲動鈴鳴動機能追加
• 車内案内表示装置のLCD化
• 仕切開戸のガラス大型化
• 照明のLED化（2014（平成26）年度以降）
• 内装デザイン変更（2015（平成27）年度以降）

前照灯LED化　【2019（平成31/令和元）年～2020（令和2）年】

　2019（平成31/令和元）年から、前照灯LED化が順次実施されている。

ナンバリング追加

　2018（平成30）年から24系についても追加。

新規追加はなし。

主要諸元表

車両履歴表